インタビュー

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【 社長インタビュー 】

総合力高め全国で展開 来年1月九州に新拠点

2026年10月20日

ロジネットジャパン 橋本 潤美 社長

 ロジネットジャパン(本社・札幌市)は、総合物流を武器に全国でのさらなる知名度向上と売り上げ拡大を進めている。中期経営計画の目標である売上高850億円達成に向け、橋本潤美社長は「全国ネットワークと多様な輸送モードを生かした総合物流サービスを〝LNJEX〟と再定義した結果、自社の総合力に対する自信につながった。今後も自社の強みをしっかりと顧客に伝え、信頼を得ることで企業成長につなげたい」とする。

 ――好業績だ。
 橋本 2026年4~6月期は、連結売上高が前年同期比4・3%増の195億1400万円。営業利益が同16・2%増の8億8300万円で増収増益だった。既存顧客の物量増に加え、新規顧客の案件の取り込みも進んだ結果だ。
 ――幹線輸送の拡販が進んだ。
 橋本 総合物流サービスを「LNJEX」と再定義し、顧客に拡販を進めたところ、大きな反響を得た。歴史的な成り立ちから、札幌通運の北海道―本州間の輸送など特定のイメージを持つ顧客が少なからずいた。LNJEXはそういったイメージを超えて顧客に伝わったと捉えている。

陸海空のモードを使い分け

 ――従業員の自信にもなった。
 橋本 トラックだけでなく鉄道・船といった輸送モードを使いこなし、全国に届けられるというわれわれの強みが明確になり、営業時の提案の訴求力が、格段に増した。顧客からの引き合いも、多く来ている。
 ――中継拠点もフル稼働している。
 橋本 浜松市、愛知県小牧市、広島県尾道市に中継拠点を置き、本州でのトレーラー輸送を強化した。ドライバーへの残業上限規制が適用される中で、安定した輸送サービスの構築に寄与している。
 ――来年1月に、福岡県に自社センターを開設する。
 橋本 これまでも、LNJ九州として、拠点を置いて展開してきたが、今後は自社センターを置いての活動となる。現地に加え、東京の営業部隊も一丸となって顧客開拓に力を入れているところだ。保税機能も持ち、国際物流の拠点としても機能する。

国際や定温もターゲットに

 ――国際や定温、ECが成長分野。
 橋本 定温物流は、まず札幌・道内を強化している。夏の高気温で、北海道でも定温輸送需要が高まるとの見通しからだ。札幌市大谷地にある倉庫を改修し、対応車両も増加した。冬には凍結防止にもつながり、顧客ニーズに応えられる体制となっている。
 ――国際は3年目を迎えた。
 橋本 元々通関の資格があることからスタートし、グループ内で外航や航空の利用運送認可も取り対応する体制を整えてきた。地域の農産品輸出や、ECの輸出入などの需要を取り込みたい。
 ――ラストマイルも強み。
 橋本 既存顧客からの信頼に応え、体制をさらにレベルアップするということが重要だ。その上で、ノウハウを生かしていく。ラストマイルは、社会インフラでもある。しっかりと根付かせていきたい。
 ――中計ではM&Aにも触れた。
 橋本 現在決まっていることはまだ何もないが、機能・地域といったシナジー効果が見込める会社であれば、オープンでありたい。「ゆきのみず」の製造販売を手掛けている水事業のように物流と関連のある別の事業にも可能性はあると思っている。

記者席 山の向こうに

 「一つ向こうの景色が見えると思っている」。売上高1000億円は、単なる事業規模拡大にとどまらず、企業としての地位向上や次に目指すべき目標が見える分岐点となると考えている。
 備えは着々と進めている。従業員の処遇改善を通じ、離職率の低下や、それによる教育効果、輸送品質の改善・安定など足場固めにも注意を向けてきた。「物流業界は、ドライバーの頑張りが賃金上昇につながるような好循環が起こるように努力していかなくては」
 この夏は、多くの時間を東京で過ごし、経営幹部や従業員とのコミュニケーションもさらに強化した。「夏の暑さや湿気は、本当につらかった」が、改めて従業員の労働環境を思い、「普段の働く環境から整えていかなくては」。