インタビュー

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【 社長インタビュー 】

110年 未来へ「つなぐ」 次世代見据えPJ始動

2026年10月20日

濃飛倉庫運輸 尾関 圭司 社長

 濃飛倉庫運輸(本社・岐阜市、尾関圭司社長)は8月28日、創立110周年の節目を迎えた。地元の岐阜市では2万平方メートル近くの土地の取得を決定し、未来志向の施設建設プロジェクトをスタートさせる。尾関社長は「倉庫やトラックをはじめ物流の重要な役割は〝つなぐ〟こと。次世代を見据え、人がつなぐ未来づくりを進めていきたい」と意気込む。

 ――110周年の節目を迎えた。
 尾関 各現場で頑張る社員、当社を支えてくれた顧客や地域に感謝したい。110年を迎えられた経営の礎は、諸先輩が築き上げてきた。120年、130年、さらには200年と会社を永続させるためにも、次世代が活用できる設備投資を含め、未来へつなぐ取り組みを進めていく。
 ――「つなぐ」がキーワードに。
 尾関 物流は、人と人、企業と企業、時間と時間をつなぐ重要な役割を担う。ITやマテハン、AIなど新たな技術を取り入れつつ、サプライチェーン全体を可視化し、最適化に貢献できる物流サービスを顧客と一緒につくり上げていくことに力を注ぎたい。
 ――これまで培ってきた強みを生かすことも鍵を握る。
 尾関 当社の強みは、社員の真面目さであり、顧客のニーズにきめ細かく対応できる「人間くささ」だと考えている。会社を未来へつなぐため、人材育成はもちろん、できる限りの賃上げや福利厚生の充実を図りながら、社員が健康に働き、仕事に喜びを感じてもらえる取り組みを進めることが私の役割だ。社員とコミュニケーションを深める機会もさらに増やしたい。

新施設で地域社会に「奉仕」

 ――未来への投資も積極化する。
 尾関 新たなプロジェクトとして、岐阜市内の「柳津地域ものづくり産業等集積地」第3期区域の約1万9800平方メートルの土地取得を決定した。2030年ごろのしゅん工を目指し、自動倉庫や最新鋭のマテハン、海上コンテナの中継機能などを備えた次世代型の物流センターや、地域との交流を図る施設の建設を計画している。
 ――まさに未来志向のプロジェクトだ。
 尾関 地元企業と消費者をつなぐ場、スポーツやフィットネス施設として地域に開放するなどさまざまな構想がある。社是である「地域経済社会への奉仕」を具現化していく施設として、社員と共に未来を見据え楽しく検討を進めていきたい。

顧客との信頼関係一層深め

 ――物流関連の法整備が進むなど業界を巡る環境は激変した。
 尾関 一連の法整備やトラック・物流Gメンの創設など国による施策はありがたく、これまでにない追い風と捉えている。物流の重要性に対する世の中の認識も深まってきた。だからこそわれわれには法令をしっかりと順守しなければならない責任が伴うと痛感している。
 ――顧客とのさらなる関係深化が重要に。
 尾関 アジアを中心とした海外展開や、物流センターの運営で成長を遂げてきたのは、顧客に信頼され、強い関係を結んでこられたからだ。持続可能でより良い物流を顧客と共につくり上げていくために、サービスレベルを常に向上させ続けると同時に当社の強みを発信し、現場の知恵を生かした提案ができるようにノウハウを高度化していくことが大切だ。
 ――「人がつなぐ」ことが基点になる。
 尾関 そうだ。荷役の自動化やAIの活用は今後ますます進むだろうが、使いこなすのは人だ。顧客もわれわれも人である以上、その姿勢が一番大事になると考えている。

記者席 「社員に誇りを」

 「顧客と地域に支えられた110年。社員に誇りを感じてもらいたい」。記念事業として、社内公募した案から選んだドライバーのアイデアを基にロゴマークを制作。8月にはホームページを刷新し、仲間が生き生きと働く姿を活写したショートムービーも公開した。「感謝と想(おも)いをつないで110年」というキャッチフレーズも自ら考案した。
 各現場で展開されている業務の効率化や無事故の継続に向けた改善活動は、同社の強みの一つ。毎月事例を全社で共有し、「良い効果が出ている」。未来へ進化し続ける現場力に期待を寄せる。
 プライベートでは、おととし購入した2人乗りの新車を運転している時が「幸せな時間」。休日は愛妻とドライブに出掛ける。愛犬の存在も活力の源に。