インタビュー

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【 社長インタビュー 】

総合物流企業へ転換加速 優れた機能をさらに拡張

2026年08月25日

JPトナミグループ 髙木 宏明 社長

 昨年4月の日本郵政(JP)グループ入りを経て、トナミホールディングスは今年7月1日、JPトナミグループ(本社・東京)として新たな歩みを始めた。6月24日付で就任した髙木宏明社長は「JPグループが目指す『総合物流企業への転換』に向け、大きく寄与できる企業体にしていく。M&Aを含めトナミ運輸をはじめ各社の優れた機能をさらに強めていきたい」と意気込みを語る。

 ――就任の抱負を。
 髙木 JPグループが、今年度始動の中期経営計画で重点戦略の一つに掲げた「総合物流企業への転換」に向け加速的に貢献できる企業体を目指したい。当社グループは、特積みなどトラック輸送のみならず、3PL、移転・引っ越し、通運、低温物流、フォワーディングから商事まで多様な機能を持つ。これらは大きな強みになる。
 ――トナミ運輸をはじめグループ各社の印象は。
 髙木 歴史があり、しっかりとした事業基盤を持った企業体だ。伸びしろが大きいことが強みで、先行きが楽しみ。JPグループにとっては、総合物流企業への転換を図る上で有力な仲間を迎えられたと実感する。
 ――グループ各社の従業員へ伝えたいことは。
 髙木 当社グループでは、トナミグループが創業以来大切にしてきた「和の経営」と、日本郵便の経営理念にある「一人ひとりの人生に寄り添う。すべての人の心をあたためる。」との考え方を組み合わせた「全ての人に寄り添った和の経営の理念を実践し、物流サービスを通じて社会の発展に貢献する」ことが重要と考える。このことを忘れず業務に当たってほしい。

幅広い顧客ニーズの開拓を

 ――現状を踏まえ、成長への道筋をどう描く。
 髙木 売り上げ比率は特積みが5割程度、残りが3PLなど他の事業だ。国内市場が縮小傾向にある中、特積みは自社便で運営できるエリアをいかに広げるかが収益性の向上へも重要になる。一方、3PLやフォワーディング、低温物流は総合物流企業への転換を目指す上で必要不可欠な領域。M&Aを含めさらなる機能拡張に注力したい。
 ――労働力不足の深刻化で、JPロジスティクスや同業他社との協業も欠かせない。
 髙木 本州を強みとするトナミ、西日本を基盤とするJPロジが連携することで、JPグループ内で日本全国を網羅した輸送ネットワークを構築することができる。半面、地方での人手不足は深刻さを増しており、エリアに応じて、関係性を強めてきた提携各社をはじめ他社との協業体制をより強めていく必要があるのは確かだ。

成長への投資意欲を喚起し

 ――トナミ運輸に望むことは。
 髙木 優れた素地を生かして、特積みの顧客以外の幅広い物流ニーズを開拓することが大切。トナミにはメーカーの工場内物流や、組み立てを含めた生産物流といった領域でも生かせるノウハウがある。まずは国内の事業基盤を強固にし、次はアジアの成長市場にも目を向けてもらいたい。
 ――7月から役付き執行役員制度を導入。10月に執行役員会議を設ける。
 髙木 執行役員へ大幅に権限を移譲し、現場の近くで責任を持って迅速に意思決定できるようにすることが狙い。執行役員同士がノウハウを共有し、切磋琢磨(せっさたくま)することで互いの成長にもつながる。
 ――積極投資も成長の鍵。JPグループの資金力が支えに。
 髙木 そうだ。グループ各社の社長との話し合いを通じて、投資意欲を喚起しながら、M&Aを含め成長につながる具体的な投資案件を引き出したい。

記者席 まかぬ種は生えない

 事業体が目指す将来像として大きな理想がある。「物流を起点に、商流、金流、情報流の四つを束ねられれば、強力な総合物流企業になれる」
 「顧客とは運命共同体」と、「まかぬ種は生えない」が信条。
 顧客に寄り添い、苦楽を共にすることを心掛けてきた。思いが伝わったのか、「困っている時に仕事を回してくれたことが多くあった」。顧客だけでなく「従業員との関係も同じ」。
 「行動は成功への第一歩」。種はまけば、芽を出し育つ。考えながらでもまずは行動する姿勢を呼び掛ける。
 ジオラマ作りが趣味の一つ。100円ショップなどで紙粘土や針金、塗料といった材料を調達し、休日に自宅で制作に励む。