インタビュー

【 この人 】
ブランド力強化を推進

2025年06月10日
九州産交運輸 宮原 淳一 社長
4月、堀好顕前代表からバトンを引き継いだ。「創業83年を誇る地域を支える企業として、これまで以上にブランド力を強化し事業の拡大につなげたい」
「物流業界に足を踏み入れるきっかけとなったのが九州産交運輸だった」。大学1年生の長期休暇で熊本市内の実家に帰省した時、家族からアルバイトを勧められ、父親の友人が勤めていた九州産交で働いた。百貨店向け商品の仕分け作業、配送業務の助手として1カ月ほど勤務し、「仕事を知り面白いと感じたことが、就職先の業界選びに影響した」。
トップとして、企業ブランド力の向上を重視しながら、経営を進めていく。新規業務の獲得や、課題であるドライバー・庫内作業員など人手不足の対応に向け、従業員エンゲージメント(会社に対して抱く熱意や貢献意欲)の向上を重要な取り組みに位置付ける。
安全意識の徹底が取り組みの一つで、デジタル技術を活用したドライバー研修を実施する。「公道を走るトラックは会社の看板。安全で、きれいな運転は事故を防止し、営業や採用にも良い影響を与える」。また、働きやすい職場環境の整備を進める。古くなった営業所の改修・建て替えを検討する方針で、「伝統ある地元の企業として、従業員が誇りを持って仕事ができるようにしたい」。
趣味は二輪車。複数台を所有し「特に伊ドゥカティ社製の1983年式のマシンが自慢」。休日は乗車・整備を楽しんでいるが「雨天時には絶対に乗らない」。読書も好きでノンフィクション作品を中心に選んでいる。「直近では、現実の事件をテーマを扱った小説が面白かった」