インタビュー

【 この人 】
鉄道推進、さらに

2024年07月23日
鉄道貨物協会
神立 哲男 理事長
昨年、瀬山正前理事長からバトンを受け取った。今年度の総会では「貨物鉄道の活躍に向け、今年も活発に活動を進めていく」と誓った。
1977年の国鉄入社以来、鉄道を主体に多くの職種に携わった。前職は京葉臨海鉄道の社長として手腕を発揮。素材やエネルギー関連貨物をはじめ、京葉臨海コンビナートの物資輸送を担った。他にも、コメなどさまざまな貨物を扱い、「非常に面白く、やりがいのある仕事だった」と当時を振り返る。
理事長に就任後、力を入れているのが国土交通省制定の環境ラベル「エコレールマーク」の普及と認知度向上だ。取得基準の見直し、商品への印字などを通じて認定企業による積極的なマークの使用を促進。自ら認定企業に足を運び、認定証を渡すといったPR活動も展開する。現在はマークの表彰制度創設に向け、関係者と調整を続けており、当面の目標とする認定件数365件の達成を目指す。
今年度は利用促進委員会で、鉄道貨物輸送の2024年問題と31フィートコンテナの利用ニーズに関する研究を進める。輸送品質向上委員会では、養生機能付きコンテナの開発・検証も続ける。
今後は技術的な要望以外にも、荷主、利用運送企業、JR貨物の3者が満足する経済的な仕組みづくりに向け、「少しずつ提案できれば」とさらなる活動を見据える。
読書が趣味。さまざまなジャンルの書籍を収集し、自宅にはちょっとした古本屋が開ける量がある。人生の教本とするのは、久米邦武の『米欧回覧実記』と、伊藤直彦JR貨物元会長の『鉄道貨物 再生、そして躍進』。