インタビュー

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【 この人 】

最強の布陣で挑む

2017年09月05日

中央倉庫 木村 正和 社長

 6月、湯浅康平前社長(現・会長)から受け継ぎ就任。「視野が一変した」――。以前、京セラ創業者の稲盛和夫氏が主宰する経営塾「盛和塾」の事務局を2年間務め、塾長の言葉を傍らで聞き、また数多くの経営者と出会った。その経験をいま、思い起こす。
 これまで営業部門のトップとして4年間、「(将棋の)飛車や角のように動き回ってきた」と振り返る。だが今後は、グループを含めて約800人の従業員を率いるためには「棋士となり、最強の布陣となるように」と意を決する。
 平成30年を最終年度とする中期経営計画の進ちょくは「現状、計画に違わない」と一定の評価。一方で、人材不足や物流環境の大きな変化に直面し、「持続的成長とは」と自問自答する。
 「物流はサービス業で、人材は喫緊(きっきん)の課題」と重要視。営業力の強化と生産性向上を主眼に置く。料金適正化が進む中、「変化を敏感に捉え、会社としての付加価値や提案力を高めたい」。
 中央倉庫の歴史をたどれば、「時代と共に新たな分野に挑戦し、成長を成し遂げてきた」。今後も顧客ニーズにマッチした設備投資を行い、次のステージへと向かう。「倉庫・運送・国際・ビジネスサポート(トランクルーム)に続く柱となるような事業の種をまきたい」と夢を語る。
 「仕事一辺倒」と覚悟を決めた。同時に、大神神社(奈良県桜井市)のご神体・三輪山登拝の月参りは欠かさないとも決めている。すれ違う参拝客とあいさつを交わし、手を合わせれば「自然に心が洗われる」と感謝する。