インタビュー

【 この人 】
数字で根拠示す力を

2017年04月11日
アサヒロジ 山﨑 稔 社長
「中期経営計画の達成、将来の売上高目標1000億円突破へ会社を引っ張っていく。社員一人一人が生き生きと働き、得意先から信頼される会社にしたい」。アサヒグループ関連の業務では全体最適を追求しつつ、「外販の顧客にも長く付き合いたいと感じてもらえることが大切」。
大学では経営工学を学び、アサヒビールに入社。同じビール会社出身の丸山高見前社長とは「遠慮なく相談し合える仲」。27歳で出会い、家族ぐるみで付き合うほどの親しい関係に発展。社長交代時は「安全最優先で」とバトンを託された。
就任後、社員には「1に安全、2に品質、3に効率」と呼び掛けた。助け合ってやり切るマインドと創意工夫による「現場力」を実感。フォークリフトやトラックを大切にして事故削減を図る「愛車運動」、小集団の改善活動といった取り組みには「涙が出る」。
荷主はじめ世間の物流に対する理解が進む昨今。「いまこそ変えていくチャンス。社員には誇りある仕事をしているという自信を持ってほしい」。生産性向上を図るには、顧客に強く求める姿勢も必要。「現場力はある。原価などを定量的に数字で説明し、根拠を示す力が備わればさらに強くなれる。IT(情報技術)の活用も不可欠」
同社の輸送部門はレギュラーの協力会社約1300台の車両などに支えられている。「長く付き合ってもらえるよう外販拡大などで安定的に業務を提供していく。初任運転者の同乗指導など安全面の支援も強化したい」。ウオーキングが趣味。歩いた距離を小まめに記録。「去年は1514km歩いた」。休肝日もメモ。健康管理に気を配る。
(略歴)
やまさき・みのる=昭和30年12月21日生まれ、61歳。山口県出身。53年東工大工卒、アサヒビール入社。平成20年アサヒ飲料取締役、24年カルピス専務、28年1月アサヒロジ顧問、3月副社長、29年3月21日社長に就任。(水谷 周平)