インタビュー

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【 この人 】

10年後を見据え 

2016年09月27日

郵船ロジスティクス 水島 健二 社長

 「物流事業の仕事をするのは初めてと思われるかもしれない」と話すが、これまでに欧州で倉庫ビジネスの立ち上げに携わったり、現中期経営計画の戦略を見る機会もあった。「自社の各事業の立ち位置や戦略については十分認識している」
 当面の目標は今期を最終年度とする中期計画の完遂だ。「今後次の中期経営計画の策定にも取り組んでいく」
 また中期計画と並行して、10年後を見据え、どんな会社でありたいかの指針をつくるプロジェクト「Transform2025」を発足。
 若手社員を中心に「10年後の会社の考え方や在り方、各社員がどのようにあるべきか、強みやブランドは何かなどをまとめる」。2万人の社員が共有できるものをつくり上げるため、「10年後に経営管理層として活躍する若い人が考えることが大事」。
 大切にしていることは「人を大事にすること」。利用運送業という業態で人が財産と考える。「バランスの良い人に入社してもらい、教育でさらに向上させ、うまく事業が回るようにする。最終的に社員がハッピーになり、株主にも還元できるサイクルを構築していかなければならない」
 日本発の航空貨物が減り荷動きも鈍い中で、「経営環境は厳しいと認識しているが、当社が強みを持つ東南アジアを中心にさらに伸ばしていく」と従来の方針は堅持する。
 好きな言葉は「止まない雨はない、いつかは晴れる」。息抜きは散歩やジョギング。「家に帰ると猫がかわいい」という愛猫家でもある。

(略歴)
 みずしま・けんじ=昭和31年4月21日生まれ、60歳。千葉県出身。54年京大法卒、日本郵船入社、平成15年NYK LINE(NORTH AMERICA)社長、19年日本郵船経営委員、20年常務、21年取締役、24年代表取締役専務、28年6月郵船ロジスティクス社長。(鈴木 洋平)