インタビュー
【 この人 】
安全と挑戦、両輪で前進
2026年09月08日
太平洋フェリー 岩ケ谷 光晴 社長
積極的に発信したい――。6月、猪飼康之前社長(現・顧問)から引き継いだ。名古屋鉄道やグループの豊橋鉄道など交通事業に携わり、四半世紀ぶりに太平洋フェリーのかじ取り役として戻った。「懐かしさ、変わっていないところもある。現状に満足することなく、デジタル化やAIの活用などで改善に努め、さらなる成長を果たしていく」と決意する。
ドライバーの労働規制強化もあり、フェリーの存在感は高まっている。貨物事業では海陸一貫輸送の強みを生かした荷主、物流各社への提案に磨きをかけるとともに、名古屋―仙台航路では陸送から海上輸送への転換を促すことを主眼に置く。一方、北海道苫小牧市の倉庫や保有シャーシ数の最適化にも着手し、収益力の向上も追求する。
前職からの離任に伴うあいさつ回りで、地元の愛知県東三河地域で会社の知名度が高くないことを痛感した。自動車をはじめ製造業が集積する同エリアで、未開拓の顧客層を前に事業の伸びしろがあるとみる。貨物担当者が制作したプロモーション動画や船内セミナーを駆使しつつ、2025年度の運航率98・3%という高い安定性を武器に発信力を高めていく。
安全航行は信頼の源で、事業継続の基盤だ。鉄道、さらに名鉄運輸グループに長らく在籍し安全最優先を口癖のように語り、現場に浸透させてきた。「決められたことを順守することこそが、顧客の信用・信頼を醸成する」と固く誓う。
健康づくりは日課。平日のランチは栄養バランスを意識する。週末はハイキングで見知らぬ街で出会いを楽しみながら体力を蓄積し、大海原に挑んでいく。
