インタビュー

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【 この人 】

認められる会社へ全力で

2025年09月16日

佐川急便 笹森 公彰 社長

 SGホールディングスの本村正秀代表取締役副社長から、4月に佐川急便の社長を引き継いだ。「存在してよかったと顧客に認めてもらえる会社にしたい。当社に任せたいことを顧客から伝えてもらい、できることを探す。物流のプロとして全力疾走できれば」
 訪日外国人向けのサービス、海外進出や販路拡大に合わせた越境EC、低温物流に注力する。「顧客に『いいね』と言われる回数を増やし、より選ばれるサービスにしたい」と話す。
 訪日外国人向けのサービスでは、全国の直売所、ホテル、道の駅など観光客が立ち寄る場所から海外にお土産などを発送できるようにする。越境ECでは北米、欧州への輸出、中国、東南アジアからの輸入が増加しており、現地と国内での在庫拠点の増強を検討している。
 北海道佐川急便(現・佐川急便)に高卒で入社。物流センターでベルトコンベヤーに荷物を流したり、大型トラックに荷物を積み込む作業に従事した。入社してから「セールスドライバー」に憧れ、同社での夜勤が終わった後に自動車学校に通い免許を取得した。
 ドライバーとして当時、担当した顧客に行った提案が印象に残っている。集荷時刻を遅くしたいという申し出に集荷予定の組み直しで対応した。「業種により都合が良い時間が異なることを学んだ。提案の仕方次第でかゆいところに手が届くサービスにできると実感した。顧客の従業員の労働環境改善にもつながったため、顧客の社長に褒められた」
 休日は映画鑑賞、読書、散歩、旅行をして過ごす。「書店で題名や本の雰囲気を見て、自己啓発本を探す」