インタビュー

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【 この人 】

再開発を着実に推進 

2015年09月01日

日本自動車ターミナル  関谷 保夫 社長

 7月1日付で河島均前社長からバトンを受けた。会社は設立50周年の節目に。京浜トラックターミナル(=TT)を皮切りに再開発を着実に推進。「20~30年先も汎用性が担保できる施設の開発を進めていく」
 「特積み事業者の皆さんと歩みを共にしてきたことが日タの原点。これからも大切な顧客」。3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を志向する動きが進むなど、特積み業界は変わりつつある。利用事業者や業界の意見を受け止め、「物流を取り巻くニーズの変化に適応できる機能整備を心掛けたい」。各TTで扱われる貨物の特性や立地の有利性を見極めることも再開発のポイント。
 業界はドライバーをはじめ人手不足が深刻。作業負担軽減や女性の働きやすさは時代の要請。「施設のアメニティー(快適性)をいかに確保し、魅力として充実させるか」も課題だ。
 東京都では課長時代まで人事畑。東京港埠頭公社(現・東京港埠頭)に人事課長として出向も。部長時代は計画担当。石原慎太郎元知事の下で、東京が直面する危機を打開するための計画や中長期的な都市づくりの構想の策定に携わった。
 東京臨海部の第3セクターの経営改革に度々関わってきた。副知事時代は、行政改革・外郭団体改革も担当。「都庁では最も第3セクターの経営改革に関わった経験が多いかも」。その手腕を日タの経営に発揮する。
 「きちんと考えた上でぶれない」が信条。「トップがぶれたら、企業全体の達成感は生まれない」。健康維持のため、「1万歩歩くことが日課」。月1回はハイキングも。「歩きながら考えも整理できる」

(経歴)
 関谷 保夫氏(せきや・やすお) 昭和22年12月14日生まれ、67歳。東京都出身。46年横浜国大経卒、47年東京都入都、平成17年副知事。東京臨海ホールディングス社長、東京都人事委員会委員長、東京臨海高速鉄道社長などを経て、27年7月日本自動車ターミナル社長。(水谷 周平)