インタビュー

【 この人 】
米国時代に組織運営学び

2024年11月19日
商船三井さんふらわあ
牛奥 博俊 社長
昨年10月、商船三井フェリーとフェリーさんふらわあが統合し、初代社長に就いた。就任から1年間、「まずは統合会社を一つのチームとしてまとめ、成長と発展に向けた歩みを進められるよう、さまざまな取り組みを進めてきた」。
1986年の大阪商船三井船舶(現・商船三井)入社から約37年間のうち、24年間、自動車船事業に携わった。一方、思い出深いと振り返るのが、30代前半に赴任した米国にある同社グループのシステム会社時代。オペレーションを手掛けるユーザーの立場で、コンテナ定期船のシステム開発に携わった。
この時、組織経営の在り方を学んだ。プログラムは、組織の指揮命令系統が明確でなければ書き上げることができず、組織が仕事の流れに直結していることを痛感。曖昧なやり方、例外的な対応がシステム開発の障害になることを体感した。
「組織や集団が力を合わせ同じ方向に向かうためには、目指す目的・目標を明確にすることが大事になる。米国時代の4年間で身に付けたことが、今の組織経営に役立っている」
この経験を生かし、社長就任のあいさつでは全社員に対し、「将来に向けて事業の発展と成長のために積極的に投資を行い、常に進化していく会社」という明確な目標を示した。
「海上輸送に対する顧客からの期待値は高く、内航は成長できる事業。幅広いネットワークと先進的な環境対応の取り組みを通じ、事業を発展させたい」
日曜大工が趣味。木の内部密度が高く、腐食にも強いブラジル産のイベ材を取り寄せ、ウッドデッキを手作りした。