インタビュー

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【 この人 】

営業力に磨きかける

2023年10月24日

日本パレットプール 浜島 和利 社長

 昨年に設立50周年を迎えた伝統のバトンを6月、植松満前社長から引き継いだ。日本通運時代に最前線の現場で磨いた営業力を経営に生かし、2032年を目標とする長期ビジョンで掲げる売上高100億円の大台に向けた礎を再構築する。
 ドライバーの残業上限規制が目前に迫り、運べなくなるリスクが現実味を帯びる。物流効率化に役立つ一貫パレチゼーションの存在感がこれまで以上に高まる中、商機と捉え「顧客関係の深度化を」と唱える。全国15カ所の営業拠点を軸に顧客が抱える具体的な課題を抽出した上で、コア事業のパレット、ネステナ―などのレンタル・販売につなげる課題解決型営業を充実させる戦略を描く。
 このうち、レンタルパレットの強化策では、JR貨物と組んで「駅パレ」をスタート。貨物駅構内にデポを設け、パレット1枚から対応する。中小の荷主や運送企業に裾野を広げ、荷役の効率化とモーダルシフトを支援する。また、パレットの位置情報を把握できる「フクLOW(フクロウ)」も展開し、回収率の向上や紛失防止でコスト削減に努める考えだ。同時に、顧客が所有するパレットやカゴ台車などにフクロウの発信器を取り付けて管理するニーズにも応じ、事業を広げていく。
 経営の根幹は「安全最優先」と「社員は宝」。企業を支える営業、現場の作業員が安心して働ける環境は安全があってこそ。「当社で働いて良かったと思える会社に」と日通イズムを継承する。
 日課は1日1万歩と起床後のストレッチ。「動画サイトを参考に20分ほどじっくり体を動かすとリフレッシュする」