ONE KWEを体現

　昨年6月、黒田幸治会長からバトンを託された。近鉄エクスプレス(=KWE)からは初の近鉄ロジスティクス・システムズ(=KLS)社長就任。KWEの鳥居伸年社長から、グループの方針として進める「ONE　KWE」に沿った人事で、現在もKWEの上席執行役員を兼務している。
　自らの着任を、KWEとKLSの文化の融合に向けた第一歩と捉える。それだけに企業経営で重要視するのは情報共有。会社・グループ内外とも双方向でコミュニケーションを取り、目標や課題を分かち合い、互いに協力して前に進んでいく。
　着任後、全46カ所の営業所を回り、従業員や顧客との交流を重ねた。「顧客から品質への高い評価を直接耳にし、良い文化とサービスを提供してほしいとの言葉を頂いた」。首都圏・関西・熊本では、協力会社への「企業動向説明会」を開催。会社のキーワードである「絶対品質」と「みせるロジスティクス」を説明し、協力を呼び掛けた。
　グループとしての価値観共有を進めつつ、顧客開拓の最前線としてKLSの〝顧客の懐に入り込む力〟と〝サービス提供力〟を最大限に発揮する。
　現在100人の営業マンを順次本社に呼び、会社のコンセプトを共有する教育を実施中。「トータルでサービスを俯瞰(ふかん)でき、時にはコンサルタント的な立ち位置で最適なサプライチェーンを提案できる人材に」
　趣味はギター。高校生の時、Charに憧れて同じギターを購入。シンガポール滞在中はコロナ禍で自由に外出できなかったが、ギターを弾いて乗り切った。現在もバンド活動を楽しんでいる。