インタビュー

【 この人 】
会員に身近な協会へ

2021年12月07日
兵庫県トラック協会 原岡 謙一 会長
7期14年務めた福永征秀前会長の後を引き継ぎ、6月に就任。役員の若返りを図った新体制の下で「会員企業から何でも相談され、頼られる身近な協会を目指したい」。
目下、取り組んでいくのは会員企業の標準的な運賃の届け出率の向上。新型コロナウイルス感染拡大の影響で物流企業、荷主は共に業績は厳しい状況。「実際に届け出を提出し、交渉を行ってもすぐに成果が得られるか難しい部分がある」。だが、ドライバー不足、労働環境の改善、2024年問題など課題に対応するには「原資となる運賃の確保が欠かせない」。
標準的な運賃は24年3月に期限を迎える。不透明な経営環境の中で、値上げができないのであれば、期限の延長を求める必要がある。そのためにも届け出率の向上が不可欠で「新型コロナ終息後に交渉を行う足掛かりとするためにも、届け出ることが最初の一歩」。会員に対して積極的に呼び掛けを行っていく。
業界に対する社会の認知向上も目指す。新型コロナの感染拡大で業界に注目が集まったが、「物流が社会で重要な役割を担っていることが十分に認知されていない。しっかりと広報活動を展開していきたい」。
趣味は「自動車。洗車するのが好きだ」。学生時代の卒業論文のテーマには「電気自動車の今後」を選んだ。1970年の大阪万博では、ダイハツ工業が開発した電気自動車が会場内を走行していた。現代では小型電気トラックが実用化されているが、「先見の明があったのではないか。だが、車好きとしてはエンジンの音がないのは物足りなさを感じる」。