インタビュー

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【 この人 】

〝日本仕様〟を海外展開

2015年05月26日

国土交通省総合政策局国際物流課 勝山 潔 課長

 「設置されてまだ新しい課で、課長として2代目。積極的に仕事に取り組んでいきたい」
 最初に物流関連部門に携わったのは平成4年の運輸政策局貨物流通施設課時代。輸入促進法の策定・施行に取り組んだ。情報企画課で担当した物流EDI(電子データ交換)整備による貿易手続きの円滑化は、今回着任した国際物流課の管轄。「いまも続いていて懐かしく思った」。経産省にも出向。地球温暖化対策が担当で物流と関係し、沖縄では運輸部長を務めた。「いろいろと物流と接点があった。物流への思いは強い」。
 国際物流課長としては「日本の物流システムの海外展開といったこれまで進めてきた取り組みを引き継ぎつつ、より発展させていきたい」。
 東南アジア圏でのパイロットプロジェクト(試行事業)は、これまでの実施結果を基に実稼働につなげるよう行政支援を行う。新たなプロジェクト案件も選定中。「日系企業、物流事業者がどんどん海外に出ていく時代。国としていかに支援していくか」。制度や手続きなど障害となる部分を国同士の対話を通じ解決していく。「〝我が国仕様〟の物流システム、サービスを海外に展開。日系企業が進出しやすい環境をつくるとともに、世界に貢献したい」
 人材育成にも注力。国内での物流を専攻できる教育機関の拡充、東南アジア圏を中心とした現地人材確保・活用の仕組み構築に取り組む。
 趣味はスポーツ。沖縄赴任時代にマラソンを始め、フルマラソン大会に5回出場した。国交省バスケットボール部にも「最長老として参加し、若い職員と一緒に楽しんでいる」。

(経歴)
 勝山 潔氏(かつやま・きよし) 昭和41年10月12日生まれ、48歳。東京都出身。平成2年早大法卒、運輸省(現・国土交通省)入省、25年海上保安庁警備救難部国際刑事課長などを経て、27年4月国土交通省総合政策局国際物流課長。(村山 みのり)