インタビュー

【 この人 】
現場に近くやりがい

2021年05月25日
アサヒロジ 児玉 徹夫 社長
3月、柴田和憲前社長からバトンを受けた。アサヒビール入社以来、物流部門一筋。アサヒロジに身を移し、「物流を見る立場が変わり、新鮮」。
物流子会社の役割は、サプライチェーンを管理するメーカーの方針に沿い、輸配送や庫内作業の手法を組み立てること。「現場に近い業務」だ。視点が変わり、アサヒビール時代には見えなかった課題を実感。「現場を動かすための業務を実践しなければ」というやりがいがある。
印象深いのは、2017年、キリンビール、日本通運、JR貨物と北陸で実現した共同モーダルシフト。「物流は競争する分野ではなく、業務効率化に向けて連携する協調分野」との考えがアサヒビール社内に浸透し始めた頃だった。「これを機に北海道の共同配送、関西・九州間の共同モーダルシフトにもつながった」と振り返る。
社長就任後、約2300人の社員に「失敗を糧に成長を」と訓示。自身もアサヒビール時代に、繁忙期の物流を停滞させてしまった苦い経験があり、「反省から学びを得てほしい」と呼び掛ける。
共に物流改善を進める他メーカーや卸、物流企業といった「多様なパートナーとの関係を生かしたい」。アサヒロジは、これまでもアサヒビールやアサヒ飲料との連携に取り組みつつ、大手卸と物流センター周辺の車両待機時間削減などに取り組んできた。さらにパートナーを増やし、効率化に拍車を掛ける。
散歩が好き。その後、銭湯で汗を流し、ビールを飲むことを息抜きとしていたが、新型コロナウイルス流行下のいまは我慢。「落ち着いたら、また楽しみたいね」