インタビュー

【 この人 】
現場自主経営を重視

2020年06月23日
バンテック 西沢 正昭 社長
4月、児玉幸信会長の後を継いで社長に就任。従来も副社長として海外事業統括など社長を補佐してきたが、「責任や覚悟を持ち最終の意思決定をしなければならないことが大きな変化。重みが違う」。
顧客の自動車メーカーによる生産停止で、会社への影響が大きかった新型コロナウイルス感染拡大では、素早い意思決定の重要性を実感。同社とグループ会社の役員や部・課長と緊急事態会議を毎日開催し、刻々と変化する状況へ柔軟に対応している。
1981年に入社した日産自動車では海外事業や人事を経験。役員が意思決定し部長や課長に指示を行い、従業員が動くピラミッド型の組織は、従業員の力が最大限発揮できるか疑問に。各営業所で安全や品質、生産性など目標を達成できるか、「自主的に考え行動できれば組織の力は大きくなるため、〝現場自主経営?を重視」。
現場自主経営へバンテックの従業員が迷わないよう、よりどころとすべき価値観を共有。具体的には価値・利益を生む現場を大事にし、互いに意見を交わし丁寧に聴くことでチームの目標につなげ、環境変化を予測し適応できる情熱を持ってほしいとした。今後は従業員との双方向コミュニケーションで理解を深め合う。
人材や車両など経営資源をグループ内で有効活用するため、親会社の日立物流との協業も国内外で推進。自動車物流で培ったノウハウを生かし幅広く多様な業界で顧客の拡大へ「環境変化に対応できる仕組みをつくる」。
休日には海の近くを5kmほど散歩する。「帰りにおいしいものを食べたり、刺身を購入したりする」