インタビュー

【 この人 】
グループの理解深める

2020年04月28日
キリングループロジスティクス 山田 崇文社長
3月、戸叶弘前社長からバトンを受けた。「物流はキリングループの最も重要な経営課題の一つ。身が引き締まる」
1991年にキリンビールに入社。営業畑がメインだったが、約15年前に営業部門の物流担当業務に配属されたことが転機に。積載効率アップ、届け先での待機時間削減、パレット回収強化などの推進、それらを盛り込んだ取引制度の導入を、全国の営業トップに説明しつつ進めた。ドライバー不足への危機感が現在より少なく、理解の獲得に苦戦。「物流はサプライチェーンの大きな軸。物流のことも考えながら営業の方法を検討してほしい」と訴えて回った。
当時と違い、現在は新型コロナウイルスの影響でグループ各社の物流への理解が深まっており、書類確認の回数削減など全面的な協力を得られている。「当時の経験を生かし、自社や協力会社が抱える人手不足や働き方改革の問題をグループ各社に詳細に話し、リードタイム改善の要望なども丁寧に伝えたい」。協力会社とも、本音で話せる機会を増やす方針。
人材育成にも注力し、この数年力を入れてきた中途採用により、社員数が増加してきた女性や若手などの多様な人材が働きやすい労働環境構築に努める。例えば会社への愛着を深めてもらうため、年内に会社の魅力などを伝えるセミナーを創設する。加えて、昇格した社員に対象を絞っていたキャリアアップ研修はこの数年、対象者を拡大。今後もさらに広げていく。
最近は新型コロナによる外出自粛のため、自宅で料理をよくする。「カレーを家族から褒められ、褒めることの大切さを実感した」