インタビュー

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【 この人 】

組織全員の意識改革を

2020年03月03日

交通労連 園田 龍一 委員長

 昨年9月、山口浩一前委員長からバトンを受けた。まずは「組織内の意識改革に取り組んでいきたい」と語る。
 働き方改革をはじめ多くの政策課題を抱える一方、足元では団塊世代の退職による構成人員減少が続く。「このままでは人員減少に歯止めがかからず、組織継続が厳しくなる」。定年延長を進め人員確保に努めるとともに、新規組織加盟に向けては全国9地区の活動強化が不可欠。組織全員の意識改革に取り組み、関連企業を重点に新たな仲間を増やしていく方針。専門部署も設置する。
 トラック運送の生命線である運賃では、「標準的な運賃」告示に大いに期待。過当競争でサービス過剰となり、付帯作業を運賃・料金に反映しづらい状況を踏まえ「トータル運賃の基準が設定されなければいけない」。
 また、ドライバーの罰則付き残業上限規制の施行まであと4年。本部、各加盟組合では労使一体でできるところから改善を進めている。
 半面、「違反業者の摘発が現在の監査体制で行えるのか」と疑問を呈する。トラック運送業界は慢性的な人手不足。その中で「法律を順守している企業が不利益にならないことが大切。違反を出さない環境づくりも考える必要がある」。
 公労使の議論が始まった改善基準告示の見直しについては、焦点は拘束時間、休息時間、連続運転時間にある。交通労連からも委員を送り出しており、「今後官民で議論を重ね、安全な輸送の確立へ努力したい」。
 スポーツ全般が好きで最近は、健康維持のためウオーキングを週末に行う。東京五輪では球技と柔道に特に注目。