インタビュー

【 この人 】
〝魅力ある〟会社に

2018年08月07日
三菱商事ロジスティクス 藤咲 達也 社長
3年ぶりに社長として戻ってきた。「大好きな会社に復帰できてうれしい。わくわくしている」
「顧客の物流部門に出向し、内部から顧客の経営課題を的確に見つけ、物流の視点から解決していくのが、わが社の強み。魅力ある社員で会社を埋め尽くしたい」。世界中の顧客や社員から、三菱商事ロジで良かったと思われる会社を目指す。
2度目の就任前、三菱商事の新産業金融事業グループで人事や物流事業本部長を担当し、物流を俯瞰(ふかん)して見ることができた。その中で「物流業界の変化もひしひしと感じた」。EC(電子商取引)の物量増加で複雑になるサプライチェーン(供給網)、ドライバーや庫内作業員の不足、倉庫の自動化・機械化、異業種の物流への参入――。大変な時代に入ったという認識を強めた。
一方、物流が複雑になるほど、顧客に対する改善提案の選択肢は増える。だから、仕事が楽しくなる。「物流業界の変化を商機と捉えて収益につなげ、業界をリードしたい」
当面はアセアン、インド、そしてわが社が優位性を持つロシアを重視。新規事業では、冷凍・冷蔵を含む食品の物流ネットワーク構築に挑む。アセアンでは中間所得層が拡大。健康志向の高まりにより、水産物および水産物加工品の需要が増している。またアセアンは水産物の加工基地化している。
スーパーマーケットや市場に行くことが好きだ。日本ではほぼ毎週足を運び、出張先でも欠かさない。「商品の配置や価格、鮮度、原産地が分かる。国の縮図となっており興味深い」