インタビュー

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【 この人 】

会員の〝和″深める 

2017年09月19日

和歌山県トラック協会 阪本 享三 会長

 長年、筆頭副会長として龍田潤三前会長を補佐。6月の総会で4期8年を務めた前会長からバトンを受け取った。「覚悟を持って臨んだが、想像以上に大変な仕事と痛感」
 和歌山県は海と山に囲まれ、西は和歌山市から東の新宮市まで沿岸部を回れば200km近い。離れた地区の代表である理事らの意見集約は容易ではないが、「前会長が風通しの良い組織にしてくれた。会員500社の〝和″をさらに深め、協会発展に努めていきたい」。
 県の特産品にはみかんやうめなど青果物が多い。10年前、和歌山ト協は青果物輸送部会を立ち上げ、各社の配車スタッフを集めた研修会や交流会を定期的に開いて、独自の共同輸送ネットワークを構築した。適正運賃収受が難しく、積載効率を上げることで上昇する輸送コストを吸収する必要があった。「荷物を取り合うのではなく、協力し合うことが大切」。現在、県内約50の運送会社が共同輸送に参加する。
 8月、京奈和自動車道の五条―御所間が開通。高速道路の無料区間を走りながら中部、関東方面へ抜けることが可能になった。納期とコストの両面で運送会社が享受するメリットは大きい。競争力強化とコスト軽減につながることから「不足するドライバーの確保にも前向きに取り組める」。
 協会が昨秋開催した交通安全フェスティバルでは5000人を集客。今年は6000人を目指し、10月29日にイベントを行う。行政とのタイアップで予算を増やし、県内の幼稚園児が描いたトラックの絵画1300枚も会場に掲示。「必ず成功させる」と意気込む。趣味はゴルフと旅行。