インタビュー

【 この人 】
一気通貫の物流が強み

2015年01月27日
中央倉庫 湯浅 康平 社長
「従来の倉庫業では成り立たない。倉庫、運送、国際貨物をつなぐ一貫した総合物流で業容拡大を目指したい」
京都市に本社を置く中央倉庫は関西、東海、北陸、関東など国内8拠点、海外1拠点を展開。来年度が最終年度に当たる中期経営計画「アクション2015」では、顧客への高品質な総合物流サービス提供を通じて、売上高245億円を目指す。
主力の城南営業所(京都市)は、平成25年10月と昨年12月の2期にわたって老朽化した既存倉庫を建て替え、保管能力を増強。顧客ニーズが高い定温・定湿機能や低層化で流通加工がしやすい環境を整えた。来春には、金沢営業所(金沢市)で倉庫を増設。関西圏にも新規倉庫建設を見込む。自社保有倉庫が9割を超えるネットワークを生かし、経営基盤の強化を図る。
京都・滋賀地区でいち早くインランドデポ(内陸保税蔵置場)を設け、輸出入手続きの代行などフォワーディング業務も実施。「多様な顧客ニーズに応えられるよう、体制を充実している。(中期計画の)目標達成に向けて着実に歩んでいる」と、確かな手応えを感じている。
景気見通しについては「足元の動きは悪いが、良くなると期待している」。一方で、人材不足や燃料の高止まりなどを背景に「経営環境は厳しいが、〝総合物流〟を武器に安定性を追求している」と自信をのぞかせる。
健康の秘訣(ひけつ)は規則正しい生活を送ること。だが、「京都・伏見の日本酒を会社帰りによく飲んでいた」と笑みがこぼれる。
(略歴)
昭和18年4月29日生まれ、71歳。京都府出身。昭和42年同志社大経卒、中央倉庫入社。平成3年経営企画室長、6年取締役、14年常務、16年社長。(遠藤 仁志)