インタビュー

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【 この人 】

会員と共に汗をかく 

2015年09月29日

福岡県トラック協会 真鍋 博俊 会長

 今年6月、福岡県トラック協会長に就任。「会員の声に耳を傾け、業界のために汗をかいていきたい」
 原重則前会長が進めてきた経営安定化方策を引き継ぐ。事業許可の更新制や標準運賃の設定など「要望実現に向け、積極的に取り組んでいく」。
 九州ト協では、ドライバーの拘束時間を定める改善基準告示の弾力的な運用を求めている。「行政処分の厳格化で重大違反には30日の事業停止処分が科せられるようになった。長距離輸送から撤退する事業者が出るなど、かなりの影響が出ている」
 長時間労働の改善に向け各都道府県で始まった協議会については「協議会の設置自体、歓迎すべきことだ。今後3年半、中小企業も割増賃金が払えるような環境づくりで議論を戦わせ、若者が魅力を感じる業界にしていかなければならない」。
 待ち時間改善では、入出荷場の整備やリフトオペレーター増員など、荷主側の体制強化が必要と指摘。一方、「協議会に参加しているのは発荷主ばかり。着荷主の協力も不可欠なのだが」と注文も。
 適正運賃の収受では「業界は物流コスト削減という名目で運賃値下げを強いられてきたが、このままでは経済活動に支障を来しかねない」
 18歳以上の高卒者が総重量3.5トン以上7.5トン未満の車両を運転できる準中型免許の創設については、「ドライバー不足の解消につながる」。さらに「中・大型車の機械式AT(自動変速機)車の普及が進む中、免許試験でAT車の設定があれば、さらに効果が出るはず」
 趣味はマラソン。50歳から始めた。全国各地の大会にも出場。「ゴールした瞬間の爽快感は、走った者にしか味わえない」 

(略歴)
 真鍋 博俊氏(まなべ・ひろとし) 昭和25年10月11日生まれ、64歳。福岡県出身。昭和49年一橋大卒、住友商事入社。51年博運社入社、平成8年社長、26年会長。平成23年福岡県トラック協会副会長、27年6月同協会会長、九州トラック協会会長、全日本トラック協会副会長。(丸山 隆彦)