インタビュー

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【 この人 】

持続可能な物流へ支援

2024年12月17日

中部運輸局
中村 広樹 局長

就任後、公共交通の確保や安全・安心な交通環境維持、観光振興、災害対応と併せ、物流の効率化・円滑化に注力。「物流が持続可能で魅力ある産業となるようにしっかりとサポートしていく」
中部は愛知県を中心にモノづくりが盛ん。製造から流通を経て、商品が消費者に届く過程で物流が担う役割は大きい。物流業界に「日本経済を支えている誇りと気概を持って」とエールを送る。
業界はドライバーの働き方改革に伴う2024年問題と、深刻なドライバー不足への対応が求められている。「担い手を確保するには業界で働いてみたいという人を増やさなければ」。働き方改革でワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立)を確保し、魅力を高めることが「24年問題の目指すべき所」と語る。
安定的な物流は、必要なコストが適正に支払われ、業界で働く人々が安定した生活を送れることが前提。「過度に早さや安さを求める荷主、消費者の意識を変えてもらう必要がある」。荷主・消費者の行動変容を促す発信に加え、トラック・物流Gメンと地方適正化事業実施機関の連携による情報収集、改善要請に力を尽くす。
JR貨物出向時、営業部担当部長として荷主を訪問し値上げ交渉を行った。「貴重な経験だった」。値上げの根拠を丁寧に説明し、理解を得て、妥結に導く苦労を味わった。本省航空局時代は空港の騒音対策に携わり、住民側と空港側双方の意見を傾聴し、互いの納得を得ることに尽力。「最善の着地点を探ることが行政の仕事」と悟った。
低山登りが趣味で「気分転換になる」。在京時は高尾山や筑波山に足を運んだ。