インタビュー

メインビジュアル

【 この人 】

熱く、深く語り合う 

2015年09月08日

倉庫業青年経営者協議会 太宰 栄一 会長

 6月、前任の曽根和光ダイワコーポレーション社長からバトンを受け、第21代会長に。「倉庫業は国民・国家のために必要な仕事。胸を張って取り組まなければ」
 過去に会長就任を断った経緯がある。平成23年に発生した東日本大震災。経営する白石倉庫も被害を受けた。2年後、当時の醍醐正明会長(醍醐倉庫社長)から就任を要請されたが、被災の影響を考慮して辞退。倉青協ほぼ同期参加の盟友・曽根社長に事情を説明して後継を依頼した。「〝男気〟で受けてもらった」
 それから2年。「震災後は全国の会員が崩れた荷物の復旧へ応援に来てくれた。大きな障害を乗り越えられたのは倉青協の仲間のおかげ。(任期の)2年間で恩返しを」と会長職を引き受けた。
 任期中のスローガンは「SOKO goes on!!~Talk About SOKO, More Deeply!!~」。「会員各社が前向きに将来像を描けるよう、倉庫についてもっと熱く、深く語り合おう」の思いを込めた。年2回の全体会では、テーマ別に座長を募り、自由に討議できる分科会を行う。新設の広報委員会を通じ、トラック協会や倉庫協会などの業界団体や行政、会員と同世代の国会議員との意見交換を積極化。被災の教訓を生かし、協議会全体で災害時の通信網確保を図る取り組みにも着手した。
 座右の銘は「備えよ、常に」。小学生の頃に学んだ、ボーイスカウトの創始者・ベーデン・パウエル卿の言葉。「何事も備えて取り組むことが原則」。趣味は軍事研究。将来、「代表取締役軍事ジャーナリスト」を肩書きにする夢も。休日は自宅で「植木の手入れをすることが幸せ」と。

(略歴)
 太宰 栄一氏(だざい・えいいち) 昭和42年3月6日生まれ、48歳。宮城県出身。平成元年明大経営卒、三菱倉庫入社。8年白石倉庫入社、9年専務、19年代表取締役専務、22年社長。27年6月倉庫業青年経営者協議会(=倉青協)会長就任。ロジリンクス社長のほか、みやぎ商工中金ユース会長などを兼任。(水谷 周平)