インタビュー

【 この人 】
現場との対話を第一に

2015年08月18日
渋沢陸運 園山 淳 社長
「安全で高品質なサービスを顧客に提供することが最大の使命。従業員の個性や創造性、チャレンジ精神を尊重し、明るく働きがいのある職場づくりを進めたい」
渋沢陸運で仕事に就くのは今回で二度目だ。6年前の出向時は安全、配車管理で要となる「運行部長」の役職を担当。1台当たりの積載率を高めたり、運休車両をなくしたりすることで運送部門の収益向上に尽力した。
管理職を長年務める中で、現場とのコミュニケーションを第一に考えてきた。中部支店長時代には営業所長に安全パトロールを徹底させ、毎日報告を求めた。若手社員にも積極的に声を掛け、時に厳しく接することも。愛のある〝雷〟を落としながら、優秀な社員を何人も育て上げた。
若い頃からゴルフのルール、マナーを教えようと、2年前にはしばらく中止していたゴルフ大会「小牧会」を復活。腕前に自信がなくても、最低限の常識を知っていれば「顧客とのつながりを持つきっかけも増える」という思いで再開に踏み切った。中部地域で働く社員だけでなく、輸送ネットワークの協力会社も参加。仕事以外でもパートナーを大事にする。渋沢倉庫の魅力を伝えようとする姿勢が、信頼関係をより強固にしている。
トップとなってもコミュニケーションを大切にする考えは変わらない。これまで整備管理者に任せていた運行前後の車両点検を、ターミナル長にも行わせる取り組みを開始。以前と同じように毎日報告させ、各自にコメントを返している。
「トラックは時に凶器にもなり得る以上、危険の芽を摘み取ることは欠かせない。現場の声を聞きながらネットワーク強化を進め、渋沢倉庫グループの事業拡大に寄与していく」
(経歴)
園山 淳氏(そのやま・あつし) 昭和34年1月30日生まれ、56歳。島根県出身。56年流経大経卒、渋沢倉庫入社、平成21年管理本部人事部付渋沢陸運出向、23年中部支店長、26年執行役員などを経て、27年6月渋沢陸運社長に就任。(小林 孝博)