インタビュー

【 この人 】
総合評価を視野に

2015年08月11日
名鉄急配 近藤 乗弘 社長
「常に自問自答し、人と異なる視点を意識したい」。5月に就任し、名鉄運輸の取締役も兼任する。
昭和53年に名鉄運輸に入社。大阪で現業を1年、大手顧客先への駐在を1年、セールスドライバーを1年経験した後、営業に配属された。その後、名鉄運輸労働組合に18年専従。支部書記長や支部長を歴任。当時は珍しい20代の支部書記長で、大変なスタートだった。
「ケセラセラ(なるようになる)派なので、それで乗り越えた」と笑って振り返る。その後、各地の名鉄グループで重役を務めた。
名鉄急配は名鉄運輸の100%子会社。同グループの中でも売上は好調だ。平成27年3月期売上高は約65億円、営業利益は約2億7000万円で、営業利益率4.1%を達成。グループでは四国名鉄運輸と並ぶ。
今後の目標は「好調を維持しつつ、コンプライアンス(法令順守)を徹底。従業員も大切にする。総合的に評価される会社にしていきたい」。業績や従業員の福利厚生をはじめ、トータルでの向上を目指す。「まだまだこれから」
近年は名鉄運輸からの運行代行も増え。定年退職する長距離運行ドライバーの業務を、子会社である名鉄急配が請け負う形だ。
ほかにも、吸収合併を通じて大規模な会社になってきた。地域の路線配達を担ってきた会社が経営不振に陥り、「この地域の物流に空白をつくるわけにはいかない」と合意に至ったケースは多い。利益のみならず、地域社会への貢献も担う。
休日には、家族との買い物や家族、会社仲間とのテニスを楽しむことも多い。
(略歴)
近藤 乗弘氏(こんどう・のりひろ) 昭和31年1月26日生まれ、59歳。愛知県出身。53年南山大経卒、名鉄運輸入社。名鉄運輸労働組合委員長、九州名鉄運輸人事部長、常務、東北名鉄運輸専務を経て、27年5月12日名鉄急配社長就任。6月24日名鉄運輸取締役兼任。(各務 朗仁)