インタビュー

【 この人 】
なせば成る

2023年07月25日
若松梱包運輸倉庫 江田 修一 社長
2021年1月、親会社大和ハウス工業から出向で常務に就き、23年4月に社長に就任。「若松梱包は物流を通じ、地域の暮らしの当たり前を支えてきた。中心には、日々業務に励む従業員がいる。一体になり、会社を成長させていきたい」
新卒入社した日本リースオートは日本長期信用銀行系列で、バブル崩壊後の1998年に連鎖倒産。半年後に日本リースオートを買収したゼネラル・エレクトリックで働くことに。その後、宅配ピザ「ピザーラ」で知られるフォーシーズで執行役員を4年、通販アスクルの物流子会社では社長を7年務めた。
若松梱包の常務就任後は培った知見や経験を生かし、システム構築で手腕を発揮。倉庫、配送の現場管理から請求、支払いなど経理系とも連動させた基幹システムは、昨秋からの試験運用を経て4月から本稼働。会社全体の業務効率を高めた。
同社は北陸や中京圏を中心に、食品をはじめ生活必需品を流通業者へ輸配送。300社以上と取引があり、顧客の評価も高い。品質に裏打ちされた安定した収益力は「従業員の頑張りがあってこそ」。
折からの物価高もあり、4月、4%の給与ベースアップを実施した。「先行投資。役員には営業でハッパをかけた」
来年4月施行のドライバー残業上限規制に伴う2024年問題については、業界変革の契機になると期待。「(物流が)装置産業化する流れもある。システム刷新や機械化などで、少しでも現場を楽にできれば」
学生時代はアメフトで攻撃のポジションを務め、社会人実業団でも活躍。座右の銘は江戸時代の大名、上杉鷹山の「なせば成る」の一首。