インタビュー

メインビジュアル

【 この人 】

抜てき感謝し挑戦

2023年05月30日

SBSゼンツウ 池田 伸之 社長

 3月、11年間社長を務めた近藤治水会長からバトンを受けた。トラックドライバー上がりで現場経験が豊富。SBSグループで子会社間を異動し社長に昇進したケースは異例で、「新たな挑戦。(抜てきしてくれた)鎌田正彦SBSホールディングス社長、若松勝久SBSリコーロジスティクス社長に感謝したい」。
 ドライバーを志望し、SBSリコーロジの前身・三愛運輸に入社。配送の他、外販強化に向けた営業活動、3PL拠点の立ち上げ・運営にも携わった。
 SBSゼンツウに身を移し、「食品物流は初めて。(経験を生かし)これまでになかった発想を取り入れ、事業の幅を広げたい」。
 新型コロナウイルスの影響が落ち着き、巣ごもり需要が減少。消費者が食品購入を控え、物量が落ちている。そこで、常温食品と事務機器の混載といった取り組みで物量拡大に挑み、「食品に限らずあらゆるものを運べる会社を目指す」。
 来春にはドライバーの残業上限規制が控える。対策として、物流拠点間の輸送では運行ルートや使用する車格の変更を荷主に提案し、残業の削減につなげる。運賃交渉に向けても準備中だ。
 会社成長へ人材育成にも注力する。各部門の勉強会では自ら講師を務め、部門間交流や人事異動も活発化させることで、「流通加工を行う庫内作業員や配送ドライバーの研修を担う主任、係長クラスを育てたい」。
 趣味は約20年前に始めたゴルフ。コロナ禍前は千葉のゴルフ場に通い、年間40ラウンドは回っていた。感染者が減りつつある今、「部下との交流も図れるので再開したい」。