インタビュー

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【 この人 】

物流の向上にも貢献

2022年07月05日

東日本高速道路 由木 文彦 社長

 これまで38年余り、国土交通行政に携わる中で高速道路の重要性は感じていたが、この4月に同社顧問に就任し「24時間365日、安全・安心・快適・便利な高速道路サービスを日夜提供するグループの皆さんの尽力する姿に触れ、一層の信頼の念を抱いた」。6月28日の就任会見では、安全を優先させながら、高速道路ユーザーを第一に、現場を大切に仕事をすることが全ての根底を支えると話した。
 災害が激甚化する中、高速道路網の安定性確保に向けては、被害を最小限に抑え最大限の対応を図るため、「東日本大震災を含めさまざまな知見、経験を共有していく」。近頃では、大雪が予想される場合などは予防的に交通規制を実施するようにもなっており、道路管理を事前防災の形で適切に行っていくことも重要とした。
 物流に関しては、休憩施設の大型車ますやシャワールーム拡充を例に挙げ、「当社でできることはやっていく一方、荷主にコストを負担してもらうことも大切。物流業界として取り組むべきことに対し、できる手助けは何かを意見交換しながら、しっかりと対応させてもらう。ダブル連結トラック、無人走行など将来的なビジョンに対して高速道路が貢献できるところもあると思う」。
 島根県松江市生まれ。子ども時代、中海と宍道湖をつなぐ大橋川に架かる橋が大橋と新大橋のみで、頻繁に大渋滞していたが、その後、宍道湖大橋や第三大橋が架かるなど両岸の連携が格段に向上したと振り返る。好きな字は、にんべんに憂うと書く「優」。「人を思いやることが一番優れているということを表す言葉では」