インタビュー

【 この人 】
夢のある輸送業界に

2021年09月07日
大阪府トラック協会 中川 才助 会長
辻卓史前会長からバトンを受けた。新型コロナウイルスの影響で情勢が不安定な中での就任となったが、「夢のある業界にしたい」と未来を見据えた協会運営と社会的地位の向上を目指す。
大阪府トラック協会は現在、3583社が所属。府下に12支部を持ち「安全・改革・貢献」を掲げる。安全を第一に、改革を怠らず、社会に貢献することを軸にさまざまな活動を続けてきた。特に若い人材の確保に積極的で、昨年7月には高校生を対象に、卒業に必須の単位の1つとして物流授業を実施。全国初の取り組みで、授業を通じて人材獲得につなげるのが狙いだ。学生が興味を持ちやすい内容を工夫して取り入れている。
今後さらに力を入れたい事業に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進と、標準的な運賃の収受を挙げる。DXが進むことを見越し、ペーパーレス化やデジタルタコグラフを利用したデータ管理など、将来への準備を進める。
また、運賃の適正収受は従業員の待遇改善の原資だ。一般の人に輸送業界の周知活動を進めることで「荷主が動けば、運送企業の待遇改善の向上につながるのでは」。
課題の解決にはチームワークが必須で、会員企業同士で協力し合う環境を整えるのがトラック協会の役目と考えている。地域によって違う要望や問題を収集し、解決を図るプラットフォーム(基盤)になることが目標だ。
休日は植木の手入れ。パイナップルやライチの栽培など、変わり種にもチャレンジしている。「年齢を重ねて根気強くなり、気の長い趣味が楽しめるようになった」