インタビュー

メインビジュアル

【 この人 】

逆境をチャンスに

2020年09月15日

山口県トラック協会 喜多村 誠 会長

 6月、5期10年務めた副会長から会長へ。商工会議所の会頭も務めるなど多忙を極めながらも、就任を引き受けた。「精いっぱいやりたい。会員企業の経営の安定を重要課題とし、組織内のコミュニケーションを活性化させ、大変な時勢だからこそ逆境をチャンスにしたい」
 働き方改革や適正運賃の収受など、目下、運送企業が抱える課題を解決していくには、荷主の理解や協力が欠かせない。「顧客との話し合いを円滑に進めるためには、まず運送企業がしっかりと説明できるようになる必要がある」。一方的に要求するのではなく、相手が納得できるような説明力が重要とする。
 4月に告示された標準的な運賃は、運送企業がドライバーの労働条件改善、働き方改革推進の原資を得るための追い風となる。会員企業各社が交渉を進めるための基盤づくりを支えるため、協会では、9月中にも説明会を開催する。制度の意義・内容の周知を図るとともに、「会員企業と積極的にコミュニケーションを図る場にしたい」。
 生産性向上の支援にも力を注ぐ。人手不足解消と従業員の負担軽減を実現するには、ITの導入や機械化による省人化も必要に。新型コロナの影響下、自らオンライン会議に参加するようになり、未来の技術と思っていたことが急速に身近になった。新型コロナによるピンチは「人間の力だけでなく、ITや機械化を取り入れる」好機になると実感。
 ビートルズのファンで、レコードやCDなどを収集。鉄道に乗るのも好きで、英リバプールを訪れた際は鉄道の旅を楽しんだ。最近、健康管理のため早朝の散歩を始めたという。