インタビュー

【 この人 】
会員のために

2020年08月04日
岐阜県トラック協会 山口 嘉彦 会長
4期8年務めた田口義隆会長の跡を継ぎ、5月、会長に就いた。ト協では支部運営を含め、意見が出し合える場を設けるなど、会員間の交流深化に努めてきた。他のト協に比べて物量低迷時も荷物を取り合うといった争い事が少なく、協会として「まとまりがある方ではないか」。
現在、岐阜ト協には900弱の運送会社が加盟。近年、会員数は毎年10社前後純増している。今年度は事故防止など7つの重点施策を掲げるが、特に力を入れているのが適正化事業。
岐阜ト協は2018年度から、会員だけでなく、岐阜県下の運送会社約1200社を対象に、法令を守れているかが一目で分かる「トラドック」を毎年送付。点呼の実施、乗務の記録、改善基準告示の順守といった運行管理面から帳票類の整備まで、多岐にわたる順守項目を簡潔にまとめた年間チェック表だ。運送会社は健全経営の維持・向上に役立てることができる。
協会運営について、「田口前会長をはじめ歴代会長が培ってきた方針を継承し、会員企業のためになる施策を行っていく」。
業界に山積する課題の1つに労働時間の短縮を挙げる。昨年4月の働き方改革関連法の施行により、ドライバーの残業削減が求められ、また、手薄な若年層を確保するためにも「時短が必要なのは間違いない」。
残業が減っても給与水準を維持する仕組みがあれば、「ハンドルを握りたいという一定数を業界に呼び込めるはず」。そのためにも、待遇改善の原資となる運賃の適正収受は、新型コロナウイルスの影響で物量が減る中でも堅持すべきとする。
健康保持のため、平日は40~50分のウオーキング。聞く音楽は「サザンオールスターズ1本だね」。