インタビュー

【 この人 】
現場に寄り添って

2018年07月10日
関東西濃運輸 日比野 利夫 社長
4月に就任。店所を回り顧客にあいさつ回りをする中で、特に要望があったのは輸送の安定供給。「造ったモノが今日出せば明日には届く。ドライバーがいないというだけで『運べません』ということは回避しなくてはいけない」
大型ドライバーは約570人。運行約500便のうち、約200便は長距離。「何も手を打たなければ、10年後には現有戦力から2割減ってしまう」。まずは従来の免許取得支援に加え、「支度金」制度を開始する。昼夜逆転の生活に向けた準備金といった意味合いのものだ。
西濃運輸入社後、平成19年に管理部門に配属されるまで東京、埼玉を中心に現場に24年。ドライバーや事務員らと顔を合わせ、都度発生する問題に向き合う日々。目標達成には全員の協力が必要で「コミュニケーションで理解し合うことの大切さを実感した」。
関東西濃でも、従業員が理解できる説明、言葉遣いを、自らにも役員・管理職にも求める。同時に、現場の意見に耳を傾ける重要性も強調。「思いのほか、改善の知恵を持っている」
6月からランチミーティングがスタート。現場を役員が訪ね会社の方針を伝えたり、現場の疑問や提案に答える場だ。第1回は前橋支店へ自分で足を運んだ。「運送は現場が中心。こちらから近づくことで初めて分かることも多い」。年内に全20店所を回り切る考え。
会社の課題には保管・流通加工といった領域のテコ入れを挙げる。西濃本体に人を送り育成を急いでいる。
家族サービスでは夫婦で伊香保温泉へ。SF映画をたまに観る。人が巨大ロボを操縦する「パシフィック・リム」の最新版も鑑賞した。