インタビュー

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【 この人 】

「顧客と現場」重点に 

2018年07月03日

日本貨物鉄道 真貝 康一 社長

 6月21日、第7代社長に就任。田村修二会長から正式に依頼された5月2日、「精いっぱいやらせてほしい」と快諾した。
 「銀行時代の経験が支柱に」。化学、非鉄金属、電線などのメーカー、公共組織向けの営業、システム部門を担当。平成10年から4年間、長崎県佐世保市でテーマパークを展開するハウステンボスに常務として出向も。年中無休で来客を楽しませる現場の力に感銘を受けた。
 日本貨物鉄道(=JR貨物)に入社し、最初はグループ各社の戦略企画を担当。21年、執行役員東北支社長として仙台へ赴任。2年後の東日本大震災では現場管理に手腕を振るいつつ、「鉄道を守り抜こうとする現場の活躍を見て、現場力こそが企業を支えると実感」。その後、営業、事業開発部門を渡り歩き、多様な顧客と触れ合う機会を重ねてきた。
 経営の信条は「顧客ニーズを的確に捉え、現場の意見、アイデアを取り入れることで新しいものを生み出せる」。就任当日、「顧客と現場の2本軸を意識し、一枚岩となって取り組もう」と社員にメッセージ。パートナーである通運業界との連携も重視。「共により良い物流ネットワークを構築。共同営業などで当社が把握し切れてないニーズに応え、鉄道利用を促したい」
 座右の銘は「着眼大局着手小局」。「広い視野で戦略をつくり、具体策をいかに実行するか。全社員が一つの方向へ個々の力を発揮できるようにすることが大事」。趣味は体を動かすこと。テニス、水泳、ゴルフにジム通い。積雪豊かなゲレンデがある秋田の出身でスキーもやる。JR貨物のテニス、水泳、ラグビー各部長を務め、スポーティーな一面を持つ。