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2024.07.30付
【鉄道貨物のミライ】第9回 赤字転落の足音 鉄道ジャーナリスト 枝久保 達也氏
日本のGNP(国民総生産)は1950年代初頭に戦前の水準に回復した。55年には1人当たりの実質GNPが戦前を上回り、56年度の経済白書には「もはや戦後ではない」という名文句が登場した。以降、70年ごろまで実質値で年率10%前後の高度経済成長が続き、日本は米国に次ぐ世界2位の経済大国へと成長した。
だが旅客、貨物輸送の需要増大に対し、国鉄は戦争で疲弊した設備の更新にかかりきりで、輸送力を増強する設備投資は遅れていた。内航海運の輸送トン数は56年に戦前の水準…
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