【法令順守でクリーンな物流へ】第3回　法的責任の所在は　東海大学　高橋奈々講師

　前回説明したように、トラックドライバーの荷待ち時間は労働基準法上の労働時間に含まれる。このため、出荷・荷受け体制が整っていないなど、荷主側の事情が原因で、ドライバーの長時間労働が引き起こされることがあり得る。荷主の責任に関しては、1999年に改正された貨物自動車運送事業法に規定が置かれ、働き方改革に伴う改正で規定が大幅に追加された(詳細は次回扱う)。だが、悪質な荷主に対しては国土交通相による勧告や社名の公表といった措置にとどまっている。
　荷主側の事情が原…

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